/更新:2024年07月03日 公開:2021年09月03日
写真のスキャン解像度はどう決める?印刷、ムービーなど用途別の解像度もご紹介!
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写真をスキャンする際に必要となる解像度。実は、高ければ高いほど良いというわけではありません。そこで今回は、写真をスキャンする際に知っておきたい解像度の決め方についてご紹介します。基礎知識や写真印刷やムービーへの使用時にきれいに見えるスキャン解像度についても合わせて解説するので、ぜひご覧ください。
解像度とは?
現像度とは、1インチ(25.4mm)当たりにどれだけドットが含まれているかを表す度数です。解像度を示す単位は「dpi」で、値が大きいほど、きめ細かい画像データであることを示します。
解像度とデータ容量の関係
解像度を2倍にすると横×縦でデータ容量は4倍に膨れ上がります。つまり、解像度を上げるほど、保存時に使用するハードディスクやメディアへの負担も増大してしまうのです。当然、スキャンにかかる時間も比例して増えていくので、解像度が高ければ高いほど良いというわけではなく、用途に応じた適切な解像度でスキャンすることが大切といえるでしょう。
写真のスキャン解像度を決める要素3つ
写真のスキャン現像度を決めるときにポイントとなる要素を3つご紹介します。スキャン時には以下の3つを確認しながら解像度を決定しましょう。
スキャンしたい写真の寸法を確認する
主な写真サイズの品名 | サイズ |
---|---|
35mmフィルム | 36mm×24mm |
L(標準サイズ) | 89mm×127mm |
KG(はがきサイズ) | 102mm×152mm |
2L | 127mm×178mm |
6切 | 203mm×254mm |
A4 | 210mm×297mm |
A3 | 297mm×420mm |
元原稿のサイズと完成データのサイズ差によって解像度は変化します。まずはスキャン原本のサイズを確認しましょう。
完成データの寸法を決める
完成データの解像度は元データと完成データの寸法を比較することで決まります。拡大するならば高解像度にする必要がある、縮小するならそのままで十分など、完成データのサイズを決めることで一気に解像度のイメージがしやすくなるでしょう。
また、紙に印刷するか、スマホなどのデバイスで表示するかなど、出力の形でも解像度は変化します。たとえば、パソコン画面の解像度は70~90dpi程度ですので、そこまで高解像度にする必要はありません。完成データの寸法や用途によって解像度は大きく変化するので事前にイメージを固めてから、スキャンしましょう。
出来上がりの解像度を決める
元データの寸法、完成データの寸法で解像度を上げるべきか否かの判断ができますが、さらに完成データの解像度を決めることで、スキャン時に必要な解像度の値を定めることができます。たとえば、元が300dpiの写真を拡大して300dpiの解像度で見るためには、スキャン解像度を上げる必要があるはずです。
ただし、人間の目で識別できる限度は300dpiなので、これより高い解像度にしてもあまり意味はないと言えるでしょう。
【印刷用】写真がきれいに見えるスキャン解像度
プリント写真やフィルムを印刷する際にきれいに見えるスキャン解像度をご紹介します。それぞれ印刷サイズごとの値を表にまとめたので参考にご覧ください。
印刷サイズ/原稿 | プリントされた写真(L判) | フィルム(35mm) |
---|---|---|
L判 | 300 dpi程度 | 1200 dpi |
ハガキ | 300~400 dpi | 1200 dpi |
2L判 | 400 dpi | 1600 dpi |
A4 | 400~600 dpi | 2400 dpi |
A3 | 600 dpi | 3200 dpi |
L判写真を印刷する際は、拡大するかどうかでスキャン解像度も変化します。同じL判サイズへの焼き回しであれば、人間が識別できる最高値300dpiで十分と言えます。
一方フィルムは元が小さいので、同じ大きさで印刷することはほぼないでしょう。拡大が必須な分、たとえ標準的な写真サイズのL判に印刷する場合でも高解像度でスキャンする必要があります。
プリンタと写真のスキャン解像度の関係
写真を印刷する際には、そのプリンタの性能によって適切な解像度も多少変わります。自宅のインクジェットプリンターで印刷するなら350dpi程度欲しいところですが、写真プリント店に依頼する場合は300dpiでも十分でしょう。また、仕上がりに希望がある場合は、解像度をどのくらいにしたらよいのか、専門店に確認することをおすすめします。
【ムービー用】写真がきれいに見えるスキャン解像度
結婚式や誕生日などのムービーに写真を使用する際にきれいに見えるスキャン解像度をご紹介します。
書き出し先/原稿 | プリントされた写真(L判) | フィルム(35mm) |
---|---|---|
DVD | 300 dpi程度 | 1200 dpi |
Blu-ray | 384~1200 dpi | 1200~2400 dpi |
基本的には印刷時と一緒で、ムービー内で写真を拡大するか否かで判断すると良いでしょう。ただし、解像度を必要以上に上げると編集の処理が遅くなるため注意が必要です。
より高画質なBlu-ray で書き出す時の方が高いスキャン解像度が必要とされますが、DVDで最低144dpi、Blu-rayで最低384dpiの解像度が必要と考えておきましょう。ズームする可能性も考え、少し大きめに設定するのがおすすめです。
表示デバイスと写真のスキャン解像度の関係
解像度の低いデータを高い画素数のデバイスで表示すると、きれいに表示されません。動画をどのデバイスで表示するかによって、スキャン解像度は変わるので注意しましょう。4Kテレビ画面いっぱいにして見るのであれば、600dpiの解像度がおすすめ。また、結婚式などのイベントで上映する際には、再生デバイスを事前に確認し、最適な解像度について専門店などに問い合わせながら作成するとよいでしょう。
スキャン解像度に迷ったら写真専門店への依頼もおすすめ!
サイズだけでなく使用用途や機器によっても変化する最適なスキャン解像度。写真専門店であれば、専門知識をもとに最適な解像度でのスキャンが可能です。
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高性能スキャナによるスキャンで、プリント済み写真を高品質で焼き増しするサービスです。拡大、縮小印刷はもちろんのこと、プリント写真さえあればネガがなくても焼き増しすることができます。インスタントカメラで撮影した写真やイラストにも対応しています。
カメラのキタムラ「プロフォトDVD」サービス
フィルムやプリント写真をデータ化し、DVD内に保存するサービスです。フィルムであれば最大2400万画素相当の解像度に変換してもらえるため、写真をきれいにデータ化したい人におすすめ。解像度を上げる必要もあり、何かと面倒な自宅でのフィルムスキャンはお気軽に専門店に依頼しましょう。
最適な解像度でスキャンをして、写真をもっと楽しもう!
写真のスキャン解像度についてご紹介しました。写真の美しさを保ったままスキャンするためには、解像度の知識は不可欠です。出来上がりのイメージを決めてからスキャンするとよいでしょう。また、解像度は高くなればなるほどデータ容量が大きくなります。ご紹介した内容をもとに適切な解像度でスキャンし、写真をより一層活用しましょう。
スキャンの解像度に迷うことがあれば、写真専門店に依頼するのもおすすめ。専門店ならではの知識で、最適なスキャン解像度を導き出してくれます。カメラのキタムラの「思い出レスキュー」なら、プリント写真はもちろん、フィルムやチェキなど幅ひろい写真を適切な形でスキャンいたします。ぜひお気軽にご利用ください。
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