公開:2021年09月01日
DVDの寿命はどれくらい?市販DVDと家庭用DVDの違いや長持ちさせる保存方法をご紹介
- # DVD# ダビング
大切な動画や写真、データをバックアップしたDVD。しかし、そんなDVDも未来永劫利用できるものではありません。DVDにも寿命があり、劣化や不適切な取り扱いによって使用できなくなることがあります。本記事では、DVDの寿命や再生できなくなる原因に加えて、長持ちさせる保存方法も合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
DVDに寿命は存在する?
DVDに記録したデータ自体は時間が経っても劣化しません。しかし、データを保存したDVDやCDといった光ディスクは物理的な損傷や変形により再生できなくなるため、経年劣化による寿命も存在します。
劣化の進行や状態は、DVDの保存方法やメーカーによって異なりますが、まずは永久的に利用できるものではないことを理解した上で使用しましょう。
DVD種類別の寿命
DVDの寿命に関する実験はさまざま企業や団体によって進められていますが、普及からまだ数十年しか経っていないこともあり、分からない部分が多くあります。
DVDの種類 | 寿命 | |
---|---|---|
保存条件:温度25度/湿度80% | 保存条件:温度30度/湿度80% | |
DVD-R | 15~178年 | 9~74年 |
DVD-RW | 45~4万9000年 | 27~1万1000年 |
DVD-RAM | 134~250年 |
適切な環境で保管すれば、表のように100年以上持つという実験結果もありますが、実際はDVDへ何かしらのダメージがある環境下での保管が多いことから、10~30年ほどで再生できなくなってしまうことが多いようです。
どうしても長く使用し続けたい場合は、定期的に別のDVDへ焼き回しを行う、もしくはM-DISCなどの長期保存用光ディスクの使用を検討すると良いでしょう。
市販DVDと家庭用DVDの寿命の違い
家庭で記録するDVDと異なり、市販のDVDで使用されているDVD-ROMは、読み取り専用です。両者は記録方法に違いがあります。
化学変化によりディスク表面の反射率を変化させている家庭用DVDに比べ、工場でディスク表面に物理的な凹凸を作っている市販DVDの方が寿命は長いと考えられています。
DVDの寿命が短くなる原因
幅のあるDVDの寿命。保存方法が適切でないと、その分DVDの劣化も早まってしまいます。ここではDVDの寿命を縮めてしまう主な原因について、詳しく解説していきます。
データの頻繁な書き換え
DVD-RWやDVD-RAMは、DVD-Rと違い、書き換えできる点が魅力的ですが、書き換えを繰り返すことで、ディスクの寿命が縮まる可能性があります。
製品やメーカーにもよりますが、DVD-RW の場合は1,000回程度、DVD-RAMは10万回程度が限界目安です。基本的に普段使いには問題ない回数の書き換えが可能なので、数回の書き換えで使用できなくなってしまった場合は、他のダメージが原因の可能性が高いでしょう。
不適切な保管・取り扱いによる物理的なダメージ
DVDディスクは、強い衝撃や汚れ・傷によって読み取りできなくなる恐れがあります。
汚れや傷に関しては、データが書き込まれているDVDの裏面だけが注目されがちですが、表面(盤面)へのダメージも寿命に影響を与えるので注意しましょう。盤面に直接ペンで文字を書いたり、ケースに入れずに積み重ねたりしないことが大切です。
温度や湿度、紫外線などの化学的ダメージ
DVDディスクは、高温多湿な環境下や紫外線に弱い性質があります。
炎天下での放置や、湿気の多い場所での保管は、データが書き込まれているディスク表面に化学変化を起こしてしまう恐れがあるので避けましょう。
正規品でない格安ディスクの使用
海外製品や格安製品の中には、日本製や国内メーカーのDVDと比較して寿命が短いものがあります。これは、値段を下げるためにディスクの素材や製造にかかるコストを減らし、品質を二の次に置いている可能性があるからです。長期保存を考えるならば、品質を保証するJISマークのついた国内製品の使用が安心でしょう。
DVDの寿命を延ばす適切な保存方法4つ
大切なデータを保存したDVD、少しでも長く使用したいですよね。ここでは、寿命をできるだけ延ばすための具体的な保存方法について解説します。
1.直射日光(紫外線)を避ける
紫外線によってDVDの盤面が化学変化を起こし、保存したデータが破損してしまう恐れがあります。
大原則として、DVDは直射日光が当たらない場所で保管しましょう。数時間の放置でも影響が出るので、持ち運ぶ際やお出かけの際にも注意が必要です。
2.高温・多湿な環境を避ける
高温・多湿な環境下での放置によってDVDディスクが変形したり、カビが発生して読み取り不良になる恐れがあります。高温多湿下での保管も避けましょう。
参考として、国会図書館では「温度20℃以下、湿度40%」を適切なDVDの保存条件として設定しています(※)。一般家庭でそこまで厳密な管理を行うことは難しいですが、涼しく乾燥した場所を意識して保管すると良いでしょう。梅雨時期であれば除湿器や乾燥材などの使用も効果的です。
※【参考】国立国会図書館 よくあるご質問 > 資料の保存・デジタル化 > 電子情報の保存
3.DVDをケースに入れて保管する
DVDをケースに入れて保管することで、傷やホコリ、汚れの付着を防止できます。
また、横置きで積んだ状態での保管は、上に積み重なったDVDの重みによるダメージを引き起こす可能性があるので、縦置きで保管するのがおすすめです。
長期保存を目的とするのであれば、不織布ケースやスピンドルケースよりはトールケースが良いでしょう。
4.汚れを取り除く際はクリーナーを使用する
DVDの裏面に指紋やホコリなどの汚れが付着したら、市販のクリーナーまたはソフトな布(メガネ拭きやレンズ拭きのような繊維くずが出ない布)で拭き取りましょう。ディスク表面を傷つける恐れがあるので、ティッシュの使用は厳禁です。
DVDの保管方法を意識して寿命を延ばそう
DVDの寿命や、寿命を縮める原因、適切なDVDを保管方法についてご紹介しました。
何気なく行っている保管方法が、知らず知らずのうちにDVDを傷つけている可能性もあるので、注意が必要です。特に、直射日光と高温多湿はDVDの大敵。必ず避けて保管しましょう。
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